メキシコ国境で立ち尽くすアメリカ人たち

メキシコ国境で立ち尽くすアメリカ人たち

—メキシコに追い払われる未来


要約
もし近い将来アメリカが崩壊するなら、「ローマ型(緩やかな衰退)」ではなく、「ソ連型(急速な崩壊)」に近いと考えられる。国は分裂し、武装した市民が対立し、中間層は消滅。逃げ場を求めるアメリカ人は、メキシコへ向かうが「壁」に阻まれ、カナダも過去の対立から歓迎しない。結果、アメリカは内戦と国境によって「自由の国」から「閉じ込められた国」へと変貌する。

 

1. アメリカはローマかソ連か?

歴史を振り返ると、大国の終焉にはお決まりのパターンがある。

1. ローマ型:ゆっくりと衰退しながら「まだいける」と強がり続け、気づいたときには野蛮人に踏みつぶされる。

2. ソ連型:威勢よく振る舞っていたが、ちょっとしたショックであっと言う間にバラバラになる。

さて、アメリカはどちらか?どうやら「ソ連型」に向かっているように見える。つまり、「超大国」の看板を掲げたまま、内部崩壊して消えるシナリオだ。

(1) 国中が武装したリアリティショー

アメリカほど市民が武装している国はない。政府を信じるどころか、すでに「民兵」が各地で結成されているおり、「政府? そんなものは我々が決める!」というムードが蔓延している。1月6日の議会襲撃など序曲にすぎない。本番はこれからであろう。
前回の内戦は「南 vs 北」だったが、おそらく次は「都市 vs 田舎」「リベラル vs 保守」「富裕層 vs 貧困層」 と、三重構造のバトルロワイヤルになる。最大の不確定要素は、警察や軍がどの陣営につくか分からないことだ。

(2) アメリカの中間層、見かけなくなる

かつてのローマ帝国も、「富豪が豪華な別荘を建て、中間層が徐々に消滅し、庶民がキツくなって暴動」 という衰退パターンを歩んだ。

アメリカも例に漏れず、1970年代には中流層がメインだったが、今や

「富裕層」 → マイアミのプライベートビーチでカクテル

「貧困層」 → スーパーの値札を見て絶望

中間層はもはやドードーの如き「絶滅危惧種」になりつつある。

(3) もはや国家と呼べるのか?

「アメリカ合衆国」は「アメリカ分裂州連合」の間違いではないのか。

カリフォルニア:「環境が大事。 連邦政府がダメなら独立もアリ」

テキサス:「政府の命令? 知らんがな。俺たちはテキサス」

中西部&南部:「都市のエリートどもとは話が合わん!」

連邦政府が「統治」ではなく「調停」に奔走している時点で、もう国家の体をなしていない。

3. 「壁」の皮肉:逃げたいのはどちらか

アメリカは長年、メキシコとの国境に「壁」を作り続けた。その理由は、「不法移民が入ってこないように」である。
だが、もしアメリカが内戦になったら、今度はアメリカ市民がメキシコに逃げる側になる。

(1) 難民の逆転現象:アメリカ人が「メキシコに入れて」と泣訴する日

カナダは富裕層や知識層が目指す逃亡先になるだろうが、メキシコは、ラテン系アメリカ人や貧困層にとって、より身近な選択肢になる。問題はそこに「壁」があることだ。アメリカ人たちが、メキシコの国境で「お願いだからメキシコに入れてください」と懇願する羽目になるかもしれない。

(2) メキシコ政府のリアクション:「は? 俺らが受け入れる側?」

メキシコ政府関係者の顔が目に浮かぶ。「いやいや、お前らずっと俺たちを締め出そうとしてたのに、今度は俺らが助ける番?冗談じゃねえ」
もはや喜劇である。

(3)カナダどうよ?

カナダに逃げるにしても、歓迎されるわけがない。何しろトランプは最近、カナダに高関税をふっかけただけでなく、『カナダを51番目の州にする』などと発言してカナダ人を敵に回しているのだから。アメリカが危機に陥ったら、カナダ人たち自身がアメリカ人を入国させないための壁を作るのではないか。

(4) かつての「壁」との共鳴—アメリカ版ベルリンの壁

冷戦時代、ベルリンの壁は「東ドイツ市民が自由を求めて逃げ出さないように」作られた監獄の壁だった。共産主義の楽園から逃げるなんてとんでもない、というわけだ。

中国の万里の長城も、最初は「北方遊牧民を防ぐ」ための壮大なバリアだったはずが、気づけば「農民が国外に逃げないように」使われるという、まさかの用途変更。壁があると税金を払わずに逃げる輩が減るから、王朝的には一石二鳥だったのだろう。

ローマ帝国のハドリアヌスの長城も、蛮族の侵入を阻むために作られたものの、最終的にはローマ側の住民の移動を制限する道具に。気づけば、「壁の南側に閉じ込められるのはローマ人だった」という皮肉な結末を迎えた。

そんな歴史をふまえると、アメリカがメキシコとの国境に築いた「壁」も、気がつけば「アメリカ人を封じ込めるための壁」になっていても何ら不思議ではない。

3. 国家って、そもそも何よ?

ここで哲学的な問いに行き着く。

(1) 国家は「国境」で規定されるのか?

もし、アメリカの国境が、アメリカ市民の移動を阻むものになったら、「自由の国」とは一体何だったのかという話になる。

(2) 国家は「アイデンティティ」で規定されるのか?

もし、アメリカが分裂し、カリフォルニアとテキサスが別々の国家になったら、「アメリカ人」とは何を意味するのか?

カリフォルニア人:「気候変動が最重要だ」

テキサス人:「自由とは銃と石油だ」

そもそも彼らは、本当に「同じ国民」なのかという話だ。

 

結論

「自由の国」は壁の中なのか、それとも外なのか

アメリカの分裂が進めば、「自由の国」は、もはや「内戦と壁に封じ込められた国」になるかもしれない。皮肉なことに、その壁こそが、かつて「不法移民を締め出すため」に作られたものなのだけど。

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